2014 AUTOBACS SUPER GT ROUND7

開催地: チャン・インターナショナルサーキット(タイ・ブリラム)/4.554km

10月4日(予選)天候:晴れ

コースコンディション:ドライ 観客数:42,597

10月5日(決勝)天候:晴れ

コースコンディション:ドライ 観客数:75,168

 

怒涛の追い上げも、思わぬタイムロスにより、惜しくも上位フィニッシュを逃す。

終盤戦を迎えた第7戦の開催地は、タイ・ブリーラム県に所在し、今年9月にオープンしたチャンインターナショナルサーキット。バンコクから車でおよそ7時間の位置するこのサーキットは14.554㎞で高低差の少ない12のコーナーで構成された国内のサーキットと類似することのない特徴をもったサーキットである。

また、メインスタンドからはコースの全貌が見られることも大きな特徴と言えよう。気候的にはマレーシアとほぼ変わらず、日中は気温が30度を超え、湿度の高いアジアならではの環境である。今回は初開催ということもあり、3日(金)にはサーキットウォークや2時間の習熟走行が行われ、フィーリングを入念に確認した。

104日(土)公式予選 Q1 15:0015:15

現地時間の15時から開始されたQ1を担当するのは影山選手。ここまでのセッションで順調さを魅せてきた#30 IWASAKI apr GT-Rに乗り込みコースコンディションがより良い状態になるまでマシンで待機し、1505分にコースインしていった。しかし、思うようにタイムが伸びず、17番手でQ1敗退となった。セッション終了後、上位のマシンに違反が発覚したため、順位が繰り上がり、決勝は16番手からスタートすることになった。

105日(日)決勝 15:00

初開催にも関わらず7万5千人と記録的な観衆が見守る中、決勝の時を迎えた。

いつもの通り影山選手がスタートを務め、定刻通り、15時に1周のフォーメーションを終え、決勝レースがスタートした。これまでもオープニングラップで大幅なポジジョンアップをしてきている影山選手は1周を終え、5台を抜いて11番手まで浮上。続いて2周目には10番手までポジションアップしてきた。その後も順調にレースを展開していき、24周目に7番手で岩崎選手へとバトンをつないだ。

しかし、ピット作業で思わぬトラブルが発生し20秒強のロスタイムを喫してまった。岩崎選手はこのロスを挽回しようと、必死で走行を続けるがこのレースウィークでの走行では経験したことのない、路面のラバーの乗り加減とセッティングがマッチせず、マシンのロールとピッチに苦戦しながらも着実にポジションを上げていくが、ポイント圏内まで入り込むことができず、12位でレースを終えた。

【岩崎祐貴選手コメント】

決勝では、午前のフリー走行で変更したセッティングが、決勝後半の路面にラバーが乗った状態になると予想していた以上にマシンに影響を起こし、非常に走りにくい状態の中でのレースとなりました。その中でトラブルに巻き込まれず、ポジションダウンすることもなく淡々と周回を重ねて行くことが精一杯で、35秒台で走ることは難しかったと思います。今回はピット作業のロスタイムをラップタイムで挽回していきましたが、ロスがあり過ぎたことが、ポイント獲得に至らなかった原因の一つだと思っています。上位を狙えるだけのチャンスがあっただけに非常に残念な結果となりましたが、最終戦は良い結果を残して、これまで応援をし続けてくださった皆様に恩返しをできるようなレースをしたいと思っていますので、引き続き応援を宜しくお願いします。

【影山正美選手コメント】

まずは、木曜日、サーキットに着いてからサーキットウォークをして、予想通りGT-R向きのサーキットだと実感しました。金曜に行われた習熟走行も順調にこなし、手応えも感じていましたが、予選ではコンディションに合わず、思い通りのタイムが出せなかったことによりQ1で敗退する結果となりました。決勝では、16番手から1周目で11番手までポジションを上げて、最終的に7位で岩崎選手に交代する時のピット作業でトラブルがあり、大幅なタイムロスを喫してしまいました。後半の岩崎選手も頑張ってポジション上げてくれましたが、シングルポジションまで回復することはできず、12位という結果になりました。終始マシントラブルもなく順調にセッションを進めていただけに悔しい結果です。初開催のタイラウンド、事前情報などで不安はありましたが、GTAやチームスタッフの努力で素晴らしいイベントになったと思います。また、一つ新しい経験をさせて頂きました。ありがとうございました。

【金曽監督コメント】

コースは当初の想像以上にダスティーであり午前中までの好調さが出せず厳しい予選となった。何が大きくずれたのかが判らないほど、マシンが予選のコンディションには合わなかった。決勝は16番手スタートから最終的に7番手までジャンプアップした影山選手のドライビングは見事であり、決勝での強さを物語った。この流れで行けば表彰台も見えるはずであったが、ピット作業が余りにも遅く、大きく影山選手が稼いだ順位を大幅にドロップさせてしまった。その後、岩崎選手も懸命にジャンプアップを狙ったが、シングルフィニッシュさえ出来ずにチェッカーとなった。敗因は、ピット作業とマシンセットのズレと予選順位。泣いても笑っても次が最終戦である。今期は最強体制で挑んでいるにも関わらず、未だに表彰台が無い状態。マシン的に次戦の茂木は厳しいサーキットだが、全身全霊で勝負に出ますので、応援のほどよろしくお願いいたします。